「良き妻」の定義って一体何なんだろう?私に起業をススメてくれた夫へインタビューしてみた!




「男が稼ぐ、女は家を守る。」

日本におけるこのステレオタイプな固定概念はいつの時代に生まれたのでしょうか?

高度経済成長期に、企業にお勤めをするサラリーマンが増え、その時代から増えていった家庭を守る「専業主婦」という存在。

そこから「男女雇用機会均等法」ができ、女性は自分のやり甲斐を求めて働きたいと思い、その一方で女性として家庭を守りたい、男性に守って欲しいという感情も持ち、今の時代も2つの感情に板挟みになっている人が多いように思います。

そもそも、現代における「良き妻」の概念って何なんでしょうか?

・家を守り旦那様の帰りを待つのが良き妻?
・共働きで正社員として働きながら家庭のこともこなすのが良き妻?

皆さんにとっての「良き妻」の定義はありますか?

今回、私に起業をススメてくれ、夫婦で同時に起業をするという選択肢をもたらしてくれた私の主人に「女性が働く」ということについて、インタビューをしてみました。

出会ったときから、仕事=男性、家のこと=女性、という固定概念が全くなかった彼。

今ではこのような価値観の男性が増えてきているのかもしれませんが、でもまだ少数派でもあるように思います。男性が考える「良き妻」の定義。一人の男性の意見として読んでみてくださいね。

今回のインタビュー相手&インタビュアー

インタビュー相手:
堤正和さん(夫) 1982年生まれ。東京出身。新卒でウェブデザイナーとして就職するも、劣悪な労働環境に疲弊し、自分で稼ぐ力をつけることを決意。転職・副業の経験を経て、2016年2月に独立。夫婦で合同会社Orionを立ち上げ、物販事業やコンサルティング事業等を展開。

インタビュアー:
堤ゆかり(妻) 1985年生まれ。東京出身。念願のウェディング業界に転職するも、体を壊して退職。それ以来働くことに希望を見出せず専業主婦になることを夢見たが、夫との出会いで価値観が徐々に変化する。夫の勧めで副業を始め、2015年7月に独立。

 

妻に副業をススメた私の夫。その心理は如何に!?

Q、私が働き方にモヤモヤしていた当時の様子はどうだった?

夫:「当時の仕事(※金融の事務職)が異動が多くて落ち着かない感じだったよね。仕事で頑張ってもお給料が上がるわけでもなくて、そこにストレスを感じてた印象。一時期、資格(ファイナンシャルプランナー)を取るために勉強していて、それはそれでいいことだと思っていたけど、「副業やったほうがいいのに」って内心思ってた(笑)」

私:「そうなんだ(笑)そう思うのは、自分がすでに副業の経験があったからだよね。」

夫:「そうそう。FXとか物販とか、当時からいろいろやってたね。僕が強制してもやらないと思ったから、あえて強く言わなかったけど、家でゴロゴロしているのを見て、「もったいないなー」とは思ってたよ。」

私:「時間を持て余してるように映ってたんだね。会社に勤める以外の働き方もあるって知っていたからこそ、今の仕事に不満があって時間と力を持て余してるくらいなら、副業やればいいのにって思ってたわけね。」

夫:「うん。強制はしないけど、副業の話を少しずつ会話に入れて、興味を持ってくれればいいなと考えてた。」

私が副業をはじめて堤家で起きた変化。それは愚痴がなくなり前向きな会話が増えたこと

Q、実際に副業を始めてからの私の変化は、どう見えてた?

夫:「副業をやるって聞いたときは、心の中で「よしっ」とガッツポーズしたよね(笑)家庭の収入が増えることに越したことはないし、働けるうちにお互い働いたほうがいいから、応援したいと思ったよ。…でもさあ、すぐに一度挫折したよね。」

私:「そうそう、そんなこともあった(笑)始めてから数ヶ月経たない内に、結果が出ないからモチベーションが下がって、「私にはできない」って思って止めちゃったんだよね。」

夫:「それに対して「もう止めるの?」とか強く言えなかったな。当時は結婚2年目くらいで、夫婦関係としても「どこまで言っていいんだろう」と悩んでいて気を使っていたから。でも、本当は「挫けず頑張って欲しい」って思ってたよ。でも、どうなるかなーと見守っていたら、自分でブログを見たりセミナーに足を運んで、「もう一度副業をやろう」っていう方向に進んでいったよね。」

私:「うん。子育てしながら在宅で物販で稼いでいる女性のブログを見て、「私もそうなりたい!」って思ったんだよね。強烈な憧れが、私を突き動かしたの。」

夫:「今でこそ、学びへの自己投資の重要性は分かるけど、「お金を払って物販を習いたい」って言い出した時は不安だったんだよね。「騙されてるんじゃないか」って怪しんでた(笑)でも、「自分のポケットマネーで払うから」って言葉を聞いて、覚悟を決めたんだなーて思った。」

私:「えー!そんなこと言ったっけ!!覚えてないや。」

夫:「でも、きちんとビジネスのノウハウを教えてもらってたし、ゆかりは元々コツコツ取り組むタイプだから、3万・5万…と徐々に収益も出てきて、すごいなーって思って見てた。このまま頑張って力をつけていって、人に教える立場になって、女性の憧れの存在になったら、それがまた新しい職業として成り立つんじゃないかと思った。」

夫:「それにしても、副業の時間を作るために朝早起きしてパソコンに向かったりして、当時は大変だったよねー。」

私:「うん、懐かしいね。大変だと感じたこともあったけど、でも、やるって決めてがむしゃらにやってたから、楽しかったなー。自分の成長が目に見えて分かるのが嬉しかったんだと思う。」

夫:「副業を始める前と始めた後の違いのひとつは、話の内容かな。前は会社の愚痴とかネガティブなことを話すことが多かったけど、だんだん前向きになっていったし、「これからこうしていきたい」「こうなりたい」って未来の話をするようになった気がする。それこそ、僕たちが出会った頃はゆかりはメンタルが弱かったけど、少しずつ強くなったと思う。性格も明るくなったんじゃないかな。元々社交的だから表面的には明るいけど、内面の部分でっていう意味でもね。」

夫が起業を視野に入れた理由は、会社がブラック企業だったから。

Q、そもそも最初に副業をやってみようと思ったのは何がきっかけだったんだっけ?

夫:「新卒で入社した会社がいわゆる”ブラック企業”で、当時は月間労働時間380時間で年収はたった240万円。当然のことながら、心身ともに疲れたんだよね。「このまま雇われ続ける人生はやばい」と思うようになった。そうしたらたまたま上司が株をやっていると聞いて、個人でお金を稼ぐ方法があることを知って、興味を持ったことが始まり。社会人1年目にして、自分で稼ぐ力をつけないといけないと思ってた。」

私:「危機感を感じたってこと?」

夫:「うん。今の状況を変えたいって思ってた。当時はデザイナーをやっていたんだけど、デザイナーとしての能力にも限界を感じていたんだよね。(実は得意じゃなかった)」

私:「いちばん最初のきっかけは上司から得た情報だったんだね。その後転職を経て、色々な副業にチャレンジしてきた話は前にも聞いてびっくりしたんだけど、副業の情報は、どうやって知ったの?自分で情報を集めたの?」

夫:「うーん、なんでだろうね…。社内では、例えばアフィリエイトとか、普通にみんな知ってたんだよね。」

私:「IT関係の仕事に従事していたから、ネットを使って収益をつくるのは当たり前で身近だったんだね。そういう意味では、環境に恵まれていたのかもしれないね。私の周りには知識や情報がなかったもん。」

夫:「そう言われてみれば、確かにそうだね。物販を始めたのも、当時勤めていた会社のオフィスの別のフロアに、輸入品の販売サイトを運営している会社が入ってきて、なんとなく社名とかサイトを調べて、知ったんだよね。「海外の商品を取り扱うってかっこいい!」って思って、ネットで調べながらやり始めた。」

私:「最終的になんで物販を選んだの?」

夫:「すぐに結果が出ないと、人ってモチベーションが下がるじゃない。アフィリエイトは収益化までにすごく時間がかかったから、続かなかった。それに比べて物販は、正しい手順を踏めば、初月から数字が出た。それに、「物を売る」っていう概念はこの先もなくならないから、自力で稼ぎ続ける力を確実に得られるだろうと思ったんだよね。」

私:「色々経験したからこそ、物販の堅実性や継続性を実感して、物販を選んだってことなのかな?」

夫:「うん、そうだね。」

男が稼ぐという責任感。実は並々ならぬプレッシャーを男は感じているもの

Q、「男は稼ぐ・女は家を守る」ステレオタイプの考えについて、どう思う?

私:「出会った当初から、「男は稼ぐ・女は家を守る」っていういわゆるステレオタイプの考えが嫌いだって言ってるけど、それっていつから思ってたの?」

夫:「単純に「男が稼ぐ」っていう責任感を負わされるのが嫌だっていうのが根底にある(笑)」

私:「男に生まれたからっていう理由でそれを負わされるのは、確かに嫌だよね。重責だよね。」

夫:「出産して子育てがあってっていうならまた別だけど、結婚したからといって会社を辞めて家庭に入る必要はないと思う。男も女も関係なく、稼げるうちに稼ぐのがいいんじゃないかと。徐々に女性が活躍できる社会になってきてるしね。逆に、女であることを理由に仕事から逃げたり男性が甘やかすのも嫌(笑)ステレオタイプな考え方は、女性に対して厳しい反面甘い部分もあるから、納得いかないんだよね。」

私:「おー、なるほど(笑)」

夫:「DNAの創始者も女性なんだけど、その人が言い訳したり泣いて逃げたりしないじゃん、きっと。だから、性別で区別するのはおかしいと思うんだよね。まだまだそういう風潮が残っている企業も多いけど、それこそ、僕らがやってきた物販を含めたインターネットを使った仕事は性別なんて関係ないわけで。女性だって、稼ぎたいなら、自分に都合のいい環境でどんどん働けばいいと思う。ゆかりが副業を経て働き方も内面も変わったように、そういう女性がもっと増えて欲しいし、僕ら夫婦が「女性の活躍を後押しするような存在」になりたいって思ってるよ。」

私:「そうだよね。女性だからとか、母親だからとか、そういうので人生を諦めてほしくないよね。家事とか育児も、男性が積極的に手伝えばいいもんね?我が家でも、料理は率先してやってくれるもんね。」

夫:「うん。お互い仕事していて頑張ってるなら、協力し合えばいいじゃん?って単純に思うね。」

環境が変われば男性側の意識も変わる。会社員時代と独立後の「男が稼ぐ」という価値観の違いについて

Q、「男が稼ぐ」という日本の風習への重責に対して、周りの他の男性はどう思ってる?

私:「男性同士でこういう話したことある?」

夫:「いや、ない(笑)会社員時代は、周りはみんなバリバリ働いてたな。意外と、自分が稼いで奥さんには支えてほしいって思っている人が多かった気がする。」

私:「「稼いでる自分」に価値を感じている男性の方が多かったってことかな?」

夫:「そうかもしれないねー。業界ならではなのかもしれないけど、そんな印象だね。」

私:「じゃあ、独立して以降出会った人たちはどう?」
夫:「自分が稼ぎたいっていう人もいるし、奥さんがバリバリ働いているから主夫になりたいっていう人もいるから、人によるんだと思うんだよね。本当にバラバラ。会社員だからとかフリーランスだからとかそういう区別ではなく、単純に多様化してきているんじゃないかなー。」

副業・起業を通じて夫が感じてくれていた私の変化

 


Q、私の副業・独立の変化を見ていて、人としての魅力・女性としての魅力がどんな風に変わったと思う?

夫:「それこそ出会った頃は、メンタル的に弱いところがあったけど、副業の経験を経て強くなったと思う。明るくなったんじゃないかな。あとは、人に合わせるタイプの人間だったけど、自分を出せるようになったというか。」

私:「自分の意見を言えるようになったってこと?流されなくなった、とか?」

夫:「うん、そうだと思う。「私はこれは嫌だ」とか、周りに反対・批判されても「私はやる」って考えを貫けるようになったよね。会社を辞めてから、人に物販を教える仕事をするって決めたときも、最初は周りに反対されてたじゃん。「まだそんな仕事するなんて早い」とか言われて。当時は落ち込んでたけど、それでも結局はやると決めて腹をくくってチャレンジしたもんね。」

私:「あー、そんなこともあったねー!確かに、「自分がどうしたいか」「自分はどう思うか」を軸に行動できるようになった自覚はある。誰に強制されるわけでもなく、上司がいるでもなく、自主的に始めた副業を通じて、「考える力」や「主体性」がついたのかもしれない。独立してからは特に、どんな仕事をどんな風に取り組んで何を大切にして生きていくかは「自分次第」だからね。そういった意味では、自分を大切にできるようになったのかもしれない。」

夫:「うん。隣で見ていて、生きやすくなったんじゃないかなって思うよ(笑)」

いつからだって自分の生き方は変えれる!まずは興味あることにチャレンジをしてみること

Q、30代からの女性の働き方、どうすればいい?

私:「アラサー世代って、結婚や出産があったり、転職しようか副業しようか働き方を考え直すタイミングなんだけど、男性から見て「30代からの女性の働き方」ってどういう風にしたらいいと思う?」

夫:「自分の経験やスキルを活かしたいなら、躊躇せず転職すればいいと思う。僕も会社を辞めて独立した今だから言えるけど、会社って誰かが辞めても一時的には困っても、すぐに代わりが補充される仕組みなんだよね。だから、そこに罪悪感を感じる必要はなくて、自分がやりたいことが他にあるなら、転職すべき。」

私:「「周りの迷惑かけたくないから、会社をなかなか辞められない」っていう悩みはよく聞くよね。でも、気にしてたら時間ばかり過ぎて、もやもやしたまま働き続けて、結局自分のためにならないよね。」

夫:「そうだね。あとは、特段スキルがないとか、会社を辞めたいけど何をしたらいいのか分からないという人、働きたいけど子育て中で外に出るのが難しいっていう人は、家でもできるインターネットビジネスを副業として始めてみるといいと思う。

自分の人生なんだから、自分の生きたいように生きるのがいいと思う。自分も100%それを叶えられてるわけではないけど、「こうしなきゃいけない」という固定概念に囚われすぎない方がいいんじゃないかな。いきなり会社辞めずとも副業から始めればいいし。少しずつできることから挑戦して、自分の人生の選択肢を少しずつ増やしていけばいいと思う。」

私:「うん!今は働き方が多様化しているからこそ悩んでしまいがちだけど、選べる自由があるんだと前向きにとらえて、興味のあることからどんどんやってみるといいよね。」

まとめ

夫婦の会話をインタビュー形式で切り取るというのは、なんとも緊張する体験ですね。

私は、この思考の旦那さんと一緒にいて「家事を完璧にしなくてもいい」ということにとても救われました。

彼はおおらかな性格で細かいことを気にしないことも相まって、多少家事がおろそかになっても、咎められたことは一度もありません。「仕事を頑張ってるんだから別にある程度でいいよ」という感じです。

「男性は家事をしないもの」という考えも持っていないので、私が仕事で忙しい時や疲れている時なんかは、頼めば嫌な顔せずご飯を作ってくれます。お互いの状況や体調に応じて分担できるので、精神的にもとても助かっています。

苦労したのは、「ライバルとして彼を意識してしまったこと」です。

それぞれが自立して仕事に取り組んでいるのは、家庭の収入の柱を増やしたい、熱中できる仕事を楽しみたい、という思いがあるからで、ライバルとして張り合うためではありません。でも、「主人の実績に私も追いつかないと」「今月は彼より結果出てる。やった!」と、心の中で成果を競い合ってしまった時期がありました。「結果を出し続けないと主人に嫌われてしまう」と思い込んでしまったんですよね。

実際はそんな風に言われたことは一度もないのに、「頑張らないと」と自分で自分を追い込みました。結局は、彼の価値観に問題があるのではなく、焦っていて自分に自信がないことの表れだと思います。

いつだって支えてくれているし、困ったときには手を差し伸べてくれる存在だということが今は分かるので、強がったり張り合ったりしそうになったときには、冷静になるよう努めています。

女性がどう生きるのか?選択肢がとても多い時代です。

選択肢が多い時代からこそ、悩むし、人と違う選択をすることに勇気がいる時代とも言えるのかもしれません。

夫婦起業という道を作ってくれた私の夫を通じて、一人の男性の意見・考え方が読者の皆さんの働き方・生き方を考えるきっかけになればとても嬉しいです。










https://www.facebook.com/jyoshitoku01/

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


ABOUTこの記事をかいた人

堤ゆかり。 物販ビジネスの副業を機に夫婦ともに起業。現在は、週5在宅のマイペースな「スケジュールに余白のある毎日」を送っている。夫婦二人三脚で物販ビジネスを継続しながら、副収入を得たい方に向けて物販セミナー等を開催している。